■結局、住んでみないと何も分からない
睡眠は、一日の約1/3を費やすと言われています。
だから、いかに快適な環境で毎晩眠れるかどうか。
これは、住居を選ぶ際にとても重要な決定事項となります。
まず、ワーキングホリデーでどの国、どの都市、どの街に行くか決めたとします。
そして、その次は家探しです。
その際、大半の人は下記のいずれかを選ぶことになるでしょう。
- バックパッカー
- シェアハウス
- ゲストハウス
- ホームステイ
私の場合、一応これら全てを経験したことがあります。
もちろん、各々にメリットとデメリットがあります。
だから、どれが一番いいかというのは一概には言えません。
なぜなら、人によって、どんな事に快適さやストレスを感じるかは異なるからです。
例えば、私の様な一人の時間が必須な人にとって、バックパッカーはかなりしんどい。
実際に生活するまでは、その様に思っていました。
なぜなら、大部屋に10人以上の不特定多数の人たちが寝泊まりしている空間ですから。
常に人の出入りが気になって仕方ないのではと不安でした。
しかし、意外とそうでもなかったのです。
理由は、バックパッカーの滞在者は短期ステイの人がほとんどだからです。
どういうことかと言うと、大半の人は1,2週間ほどですぐに居なくなります。
(もちろん、長居している人達もいますが・・・)
だから、苛立つことがあっても、そういう連中は気が付けがいなくなっていたものです。
ちなみに同じ部屋にはこんな感じの人たちがいました。
- こちらのテリトリーにかなり侵食して物を置く人
- 私の充電器やドライヤーを勝手に使う人
- イヤフォンせずに大音量で動画を見るカップル
など。
因みに短期滞在者は、いい意味で他の人たちに対して無関心です。
不愛想だとかそういうことではなく、お互いにいい距離感を保てていました。
(もちろん、上記の様なマナーに問題がある人たちは分かりませんが・・・)
逆に予想に反して、ホームステイは最後まで中々慣れることはありませんでした。
おそらく、その原因は、あくまで居候だという感覚が強かったからだと思います。
20畳ほどの広さにダブルベッド、イス、テーブル、ソファ、クローゼットがある部屋でした。
私がホームステイで泊まっていた部屋の中は、こんな豪華な感じだったのです。
1年間の海外生活の中で、あれほど良い場所で寝泊まりできた日々はありません。
ステイ先の当時幼かった子どもたちも、とても可愛かったです。
毎日自分の部屋に侵入して中を荒らしたり、お菓子を食べ散らかしたりされましたが・・・。
しかし、そんな事は子どもの悪ふざけなので、ほとんど気になりませんでした。
ただ、その家独自の細かい制約があったのは、息苦しさはありました。
具体的には、
- 洗濯は週に1度だけ
- シャワーは10分まで
- 毎日部屋の換気と掃除機かけ
など。(他にもいくつかありましたが、あとは覚えていません・・・)
当然、日本と比べて広い家であり、毎食ご飯も用意されていました。
でも、やはりどこか居心地の悪さを感じていました。
それは、自分自身の性格的な部分が大きかったのだと考えられます。
何より、ホームステイは渡航して最初のイベントでした。
だから、来たばかりで楽しむ余裕が気持ち的になかったのだと思います。
■そこでどの様な人間関係を築きたいか
ホームステイ先の両親や子どもたちが嫌な感じだったということはありません。
これは、一応誤解のない様に伝えておきたいです。
むしろ、自分の様な英語も自己主張もろくにできない外国人に対して優しかったです。
いつもニコニコ接してくれていましたから。
ただ、思い返してみると、その優しさに報いることができなかった。
だから、心苦しかったのかもしれません。
つまり、自分自身の不甲斐なさに失望を感じていたこと。
これが居心地の悪さに起因していたのだと思います。
一方、バックパッカーでの生活は、あまりストレスがありませんでした。
言ってしまえば、素性の知れない人達が多く出入りする場所です。
防犯面でも非常に心配がありました。
でも、その点に関しても意外と徒労に終わりました。
私物が盗まれるなんてことは、結果的に1度もありませんでした。
もちろん部屋を離れて、シャワーやキッチンで食事をとる際などは別です。
財布などは貴重品袋に入れて南京錠をかけるなどの対策は講じていました。
でも、下見の際に想像していた、劣悪な環境下での暮らしではなかったです。
その意外さが、自分のストレスを軽減したのだと思っています。
個人的には、前述の通り、バックパッカーの滞在者はあまり長居しません。
だから、良い意味、悪い意味でもそれほど仲良くなることはありませんでした。
語弊を恐れずに言うと、他の滞在者達へ良い顔をするのを諦めることができたのでした。
それに比べ、同じ屋根の下で暮らす、ホームステイやシェアハウスの環境は違います。
少数かつ特定の人達と距離感が近い状態で長期間一緒に過ごすことになります。
もし、その様な密接な環境下で会話もせず、自室に閉じこもってばかりいる。
そんな人に対して、どの様な印象を抱くでしょうか。
間違いなくひんしゅくを買って、同居人達と気まずい関係性になってしまうでしょう。
私は人見知りを克服しようと、おそらく引きつった笑顔で柄にもないことに挑戦していました。
やはり、初対面の人から見ても、その様子はぎこちなく違和感だらけだったと思います。
不自然な感じで仲良くなろうとしてくるその姿勢に。
こちらに関しては、別記事でも触れております。
URL:https://neverending-rain.com/meaning-of-workingholidays/
この経験から気づいたのは、私は距離感の縮め方がものすごく下手ということでした。
人と仲良くなりたくないわけではない。
でも、その方法が全く分からなかったのです。
話しかけようかどうか、迷っているうちにその機会を逃すタイプの人間でした。
何より、相手に嫌われることを恐れて、積極的なコミュニケーションを避けていました。
正直、初対面の人との会話で、プライバシーに踏み込むことはできません。
だから、間合いを詰める様なことはせず、ありきたりな話題ばかりでした。
そんな事だから、仲良くなれないのだと感じて、自分を変えようとはしていました。
ただ、前述した通りの空回りした結果になっていたのです。
だから、適度な距離感で人付き合いができる環境が適していたのです。
■シェアメイトの良し悪しは、ほぼ運で決まる
物件を探す上で、まずは値段やエリア、部屋のタイプなどが重視されるでしょう。
そこから、自分の条件と合致するかどうか判断して、初めて内見になるはずです。
それが、シェアハウスだろうとバックパッカーだろうと同じです。
どんな家で、どんな人が住んでいるかも分からない人たちと一つ屋根の下で共同生活。
想像しただけで少し恐いですよね。
しかし、一緒に住んで見て、その人の人柄や性格に初めて気づく。
その様な経験は誰しもあるはずです。
私がいたシェアハウスには、下記の様な人たちがいました。
- スーパーで万引きしたことを自慢する奴
- アルバイト先の備品を盗んだことを自慢する奴
- バスを無賃乗車したことを自慢する奴
- シェアメイトの女子に身体の関係を迫った奴
など。(4番目は、実際に女性から聞いた内容です)
真偽は不明ですが、酒の場でつい言ってしまったのかもしれません。
ですが、はっきり言って、不愉快な気分にしかなりませんでした。
この人達とそれ以前の様に談笑する関係性には戻れない。
これらの発言を聞いてそう思いました。
こんな事を平然と話す、その神経が理解できませんでした。
正直、それ以降は、警戒心と不安な気持ちでいっぱいでした。
自分が部屋を留守にしている間に何か部屋を物色されているのではないかと。
男である私ですら、心配になりました。
だから、女性にとっては恐怖以外の何物でもないと思います。
流石にこれらは極端な例です。
例え、内見の際に住人と顔を合わせたとしても、その人の本性までは判断できないです。
正直、その時にどんな人達と一緒になるかは運次第です。
だから、危険を感じたらすぐに引っ越しできる様にしておくべきです。
なるべくできる限りのリスク回避策を講じておくべきでしょう。
常に想定外のトラブルは付き物です。
私自身、オーストラリアでまさかと思うような事故に遭ったことがあります。
しかし、そのトラブルで負った怪我の治療費は全額無料でした。
なぜなら、海外旅行保険に加入していたからです。
こちらに関しても別記事になってしまい恐縮ですが、良かったら読んでください。
URL:https://neverending-rain.com/the-importance-of-insurance/
■自分を忙しくすることが、一番の解決策
結局、想定外のトラブルはいくつも起きます。
そして、失敗したなと後悔することもあります。
つまり、どんなにリスク対策をしても防ぎきれないトラブルは発生するものです。
規模の大小に差はあれど、おそらく誰しもが一度は経験するのではないでしょうか。
海外に行く事とトラブルは切っても切り離せない関係です。
でも、心配ばかりしていたら何事に対しても積極的に行動ができません。
だから、時間に追われる生活をしてみるのはどうでしょうか。
そうすれば、余計な事は考えなくて済みます。
あれこれ悩んで気づいたら、時間が過ぎてしまっていた。
こんなことになったら、本末転倒です。
それに暇な時ほど、人はネガティブな事を考えがちになってしまいます。
それならば、思いっきりやりたいことをやった方がいいでしょう。
「ワーホリは楽しんだもの勝ち」
これは、オーストラリアに来て、エージェントスタッフから最初に言われた言葉でした。
もちろん、最低限の良識を持って行動するというのが大前提です。
私がシェアハウスに移り住んで間もない頃でした。
シェメイトから言われて衝撃だったことがあります。
「以前の住人は、よくベランダでマリファナを吸っていた」と。
人の趣味や趣向にケチをつけるつもりはありません。
でも、さすがに法に触れることをするのは、ダメだろうと内心思いました。
ちなみに私もルームメイトから、それを買わないか?と勧められた時もありました。
ダーウィンのバックパッカーに住んでいた時のことです。
そんな誘いを受け入れるはずがありませんでした。
私は、タバコすらも吸ったことがなかったのですから。
ダーウィンで、ファームジョブをしている時は、なぜか心配事がよぎりませんでした。
なぜなら、毎日仕事を終えてもやることが多かったからです。
朝早くから夕方まで働き、それが終わったら、ご飯作りや洗濯、シャワーなど。
全部終える頃には、クタクタで何も考える気力がなかったです。
それに、人は必要に迫られない限り、中々思考や行動をしないものです。
不可抗力な出来事に対しては、その時に対応するしかありません。
結局は、どんな事をしようが、心配や不安はなくならないです。
だから、予定をぎっしり入れて、意図的に何も考えない様にする。
そんな日々があっても、いいのではないかと思います。
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