ワーキングホリデーをすることの意味

ワーホリ回顧録

■突然の質問に戸惑う

なぜ、海外へ行きたいのですか?

私がワーキングホリデーを知ったのは18歳の時でした。

高校生の頃に大学受験対策で解いていた時のことです。

英文読解のテーマでそれについて書かれていました。

こんな制度があるんだなと非常に興味をそそられたのを鮮明に覚えています。

そして、それから5年後の23歳の頃にワーホリを開始することになりました。

しかし、当時は何の目的もありませんでした。

職活動にも失敗し、何事に対してもやる気がなかったです。

そんな自分に残されている道は、海外へ脱出するしかない。

その様な非常に稚拙で浅はかな考えしか持っていませんでした。

当然、そんな中途半端な気持ちで行ったところで英語が話せる様になりませんでした。

堕落した日々も多かったです。

一体、自分は何をしているのだろうか。

わざわざ高額な渡航費用を払って異国の地にきたにも関わらず。

そんな風に更なる自己嫌悪に陥っていき、負のスパイラルの中に随分長くいました。

■明確な目的と目標を持つことの大切さ

その様な反省から得た教訓としては、しっかりとした目的意識を持つことの大事さでした。

そうしなければ、ワーホリ生活において目標を達成できません。

それどころか、海外生活を楽しむことすらできない。

そう強く感じました。

はっきりと言えるのは、海外へ行くだけでは何も変わらないです

当時の自分は、環境が変われば自分自身の思考や行動が変わる。

そして、新たな目標や目的が出てくるだろうと安易な期待を抱いていました。

しかし、現実は全く違っていました。

他力本願な姿勢を改め、自分の中にしっかりとした軸を持たなければいけない。

そうでなければ、あっという間に時間は過ぎてしまいます。

これから渡航を検討している人は、是非とも何のために海外へ行くのか

そして、そこでどんなことをしたいのかを真剣に考える時間を取ることをおすすめします。

かつての私は、考えるという習慣が絶望的にありませんでした。

今振り返ってみても、本当に情けないという反省の思いしか湧いてきません。

何も達成できなかったとしても、自分は一生懸命やったのだと言い聞かせてました。

何より、自分自身の行動を正当化するためのある種の言い訳や保険をかけていました。

当然、帰国後に家族や友人から「どんなことしていたの?」という質問がありました。

結果的には、胸を張って答えられる様な事は、何一つありませんでした。

具体的な回答することができなかったこと。

これは、今でも非常に情けないと同時に恥ずかしい思いでいっぱいです。

だから、まずは将来の自分の理想像を描いてほしいです。

そして、それに近づくためにワーホリを通じて、何が必要なのかを逆算してほしいと思います。

■時間が解決してくれることもある

ここまで散々、目的意識を持つことの大事さを訴えてきました。

でも、誰しも目的や目標を持って前向きに進めるわけではないと思います。

これからの明るい海外生活に胸を膨らませていたとします。

しかし、いざ来てみたものの、理想と現実のギャップに打ちひしがれることはあります。

言語・習慣・食事等の違いから、ストレスがかかることも多くあると思います。

私は自分で行くと決断した手前、家族や友人に愚痴や泣き言も言えませんでした。

元々、性格的にもあまり人に愚痴を言えるタイプでもありません。

だから、いつも孤独を感じていました。

それに加えて、社交的な人間でもありませんでした。

そんな自分を変えたくてかなり無理をしていたと思います。

具体的には、ホームステイやシェアハウス暮らしの時、同居人と仲良くなろうとしていました。

私の場合、最初の1ヶ月間はホームステイをしていました。

毎朝6時に起床して、日中はボランティア活動に取組む。

その後、数カ月間シェアハウスに移り住んで昼間は語学学校。

そして、夜はレストランでアルバイト、という生活のサイクルを約半年間続けていました。

でも、最初の頃は、完全に空回りしていた気がします。

ホームステイ、シェアハウスで過ごした時間のどちらもです。

距離を縮めるどころか、気まずい感じをずっと引きずって生活していた。

そんな苦い記憶が強く残っています。

おそらく自分が無理していることが、相手にも伝わっていたのだと思います。

だから、最初の頃はどこにいても孤独を感じていました。

それに、シェアハウスに移り住んだ最初の頃は、なぜか、年上の人ばかりでした。

話かけにくいが、一生懸命話しかけて仲良くなろうと変に力んでいました。

でも、人見知りを克服しようとすればするほど、遠ざかっていった様な気がしました。

そんな、無理して自分を偽っているかの様な日々に疲弊していました。

そして、もうどう思われてもいいやと開き直った時を今でも覚えています。

しかし、その状況が段々と変わっていきました。

なぜか、自分と同い年や年下の人達が、後から入ってくるようになりました。

そして、シェアハウス内の環境も少しずつ変わり、徐々にワーホリ生活が楽しくなりました。

ちなみにワーホリをしている人で、一つの場所に定住している人というのは少数です。

だから、なんか感じ悪いなとか気まずいなと感じる人がいたとしても、問題ありません。

なぜなら、多少我慢すれば、すぐに他の所へ移り住んでいったりするからです。

これは、あくまで私の様な不器用な人間だったから、陥ってしまった悩みかもしれません。

でも、どんなにポジティブで世渡り上手な人であっても、人間関係で思い悩む可能性はあります。

そんな時は少し立ち止まって様子をみてみましょう。

どうしてもその環境にうまく馴染めないようでしたら、別の街や住居へ引っ越しすればいいです。

自分を取り巻く周囲の人間関係は流動的であり、新たな出会いが自然と生まれるものです。

辛抱できそうだと思ったら、再度様子を見るのもいいと思います。

■決断することに自信は不要

何かをしたいと感情が湧き上がってくる瞬間、誰しもあると思います。

結局は、その時が最善のタイミングなのだと思います。

じっくり考えることも大切ですが、たまには直感を信じて欲求に従ってみてください。

結果的に私はワーホリをきっかけに海外へ行くのが大好きになりました。

でも、冒頭でお伝えした通り、そのきっかけはほんの些細な事でした。

やる気もないまま始めた就活に嫌気がさして自暴自棄になっていた頃でした。

いつも行っていた美容室で、後にお世話になる※エージェントの広告が貼られていました。

(※いわゆる、ワーホリを斡旋する業者)

それが、なぜか印象に強く残り、結果的にそこに通うことになりました。

それまで、全く考えたり、どうしようかと迷っていたわけでもないにも関わらずです。

ある日突然、頭の中で行ってみようかなと思いつきました。

その感覚を今でもはっきりと覚えています。

その時は、ほんの小さなきっかけに過ぎない決断でした。

しかし、これがその後の自分の人生を方向づけることになったと感じています

何も考えないで行動するのは良くないですが、考えてばかりいるのも良くないです。

バランスが偏ると不調をきたします。

だから、追い詰められているなと感じたら、少し立ち止まってみてください。

肩の力を抜いてみると意外と物事がスムーズに行くかもしれません。

なぜなら、それは、私がワーホリを通じて身をもって体験したことだからです。

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