■やっておけばよかったと後悔しないために
あなたはこれまでの人生で心残りのことは、何かありますか?
せっかくこれを読んでくれたあなたには、後悔してほしくない。
だから、この様な質問をさせてもらいました。
正直、私自身は今でもなお、胸に引っかかっている様な大きな後悔はありません。
もちろん深く思い返してみれば、話は違います。
もっと些細な日常生活のレベルでの悔いはたくさんあります。
でも、これまでの人生においてやると決め、それを実行してきたことに対して悔いはありません。
具体的に、私は23歳の頃にワーキングホリデーをするという決断をしました。
これは、それ以降の人生の進路を決定づけることになりました。
その決断に伴って新たにやると決めたこと。
そして、そこから広がる新たな人達との出会いと学び。
数えきれないほどの新鮮でワクワクする感覚がありました。
同時に素敵な思い出もできました。
私は元々、全く海外に行った経験も、興味さえもありませんでした。
しかし、結果的にその考え方が、180度変わってしまったのです。
それは、元を辿ればたった一つの思い付きに近いくらいのことでした。
でも、その時にやると決めていなかったら・・・。
今頃大きな後悔に苛まれていたかもしれません。
■誰にも責める権利のない決断
私は、2013年9月からオーストラリアでワーホリを開始し、丸1年間滞在していました。
セカンドビザも取ったし、また行きたくなったら、行けばいい。
それくらい軽く考えていました。
しかし、私はワーホリの制度を利用してオーストラリアの地を踏むことは2度とできません。
なぜなら、もう30歳を過ぎてしまったからです。
更に当時は、その数年後にパンデミックが発生するなんて夢にも思っていませんでした。
何が言いたいのかと言うと、決断を先送りすると後悔する可能性が高まるということです。
もし、当時の私がとりあえず就職していたとします。
そして、年齢制限を迎える直前に行こうとしていたら、どうでしょう。
おそらく、確実に実現されることはなかったと思います。
だから、両親や友人からその時あった反対を押し切り、海外に行きたいという思いを貫きました。
その当時の自分を今でもとても誇らしく思っています。
もし、あなたが迷われているならば、是非とも自分自身の欲求に従っていただきたいです。
しかし、それを決めてから親や友人たちからは、足を引っ張る様な後ろ向きな発言がありました。
「新卒切符を捨ててまで行く意味あるの?」 「帰ってきた時に就職に不利じゃないの?」等。
その様な事を言う人たちの物言いは、非常に違和感を感じるものでした。
まるで、ワーキングホリデーで過ごす1年間は、就職して働く1年間よりも劣っている。
とでも言っているかの様な馬鹿にされている感覚でした。
その様なことを言われて、全く動じなかったのかと言えば、そんなことはありませんでした。
私がワガママを言っているだけのモラトリアム人間だった。
それは、間違ってはいなかったです。
ただ、私には、”皆がそうしているから”という言葉は、何も響きませんでした。
だから、何も考えずに就職することに異常なほどの嫌悪感と違和感を感じていました。
そして、周囲の人達に対して、失望感やある種の裏切りの様な怒りの感情がありました。
なぜなら、最初から決めつけた様な発言が非常に耳障りだったからです。
ワーホリを経験したことがなかったにも関わらずです。
私は別に大学卒業してすぐに就職するべきではない、なんて思っていません。
もちろん、ワーキングホリデーを勧めているわけでもありません。
ただ、納得していない道へ進むべきではないと思っています。
もし、自分自身の中にどうしても言葉にすることのできないわだかまりやモヤモヤがあるのなら。
それを無視すべきではないと思います。
なぜなら、大学を卒業して就職することだけが選択肢ではないからです。
皆と違うことをして流れに逆らっていた私の様な人間は、まるでダメ人間である。
そして、和を乱す様な奴はおかしいという烙印を押されていました。
今現在でもそういう風潮が強く残っているはずです。
しかし、時が経ってふとした瞬間に当時を思い返してみた時、
オーストラリアへ行くと決めた当時の自分の判断は決して間違っていなかった。
そう感じると同時に実際に行ってみて、本当によかったと心から思っています。
■若さで乗り切れることは少なくない
私は20代前半でオーストラリアへ渡航しました。
ですが、今となっては当時の様な無茶はもうできないです。
例えば、ファームジョブで訪れた農場では数ヶ月間、土日関係なく働いていました。
基本的に週7日間朝から夕方までずっとです。
更にその期間は、テント暮らしを余儀なくされました。
理由は、プレハブ宿のベッドに空きがないからということでした。
テントの中はマットレスとスーツケース以外は、何も置けません。
全くもって、スペースの余裕がなかったです。
また、畑に近い平地にテントは隣接していました。
だから、風の影響でテントの中は毎日土埃まみれです。
そして、それを寝る前にちゃんと取り払うのが寝る前のルーティンでした。
当然、毎日クタクタになるまで働いました。
でも、なぜか中々寝付けないという日々が続いていました。
更に自分が働いていた時期は、ギリギリ冬の時期でした。
だから、寒すぎて凍死するかもしれないと思った時が何回もありました。
そんな劣悪な環境だったとしても、1週間もすればその環境になれてしまうものです。
人間の適応能力は凄いなと我ながら感心してしまいました。
今の私が、あの時と同じ環境で過ごしたら、すぐに肩や腰を痛めるに違いありません。
年齢的に無理がきく身体だったからこそ、何事もなかったのだと思います。
ちなみに週7日労働と言いましたが、毎週金曜日は午前中で仕事を切り上げていました。
理由は、そこで働ている人たち全員で午後からBBQのイベントがあったからです。
皆でひたすらビールを飲んで、ホットドッグを食べる。
そして、夜までひたすらバカ騒ぎしているのが単純に楽しかったです。
ワーホリ生活の中でその時以上に楽しい期間は、後にも先にもありませんでした。
今思い返してみると、体力があったからこそ乗り切ることができたのは大きかったです。
今となっては、肩や腰に慢性的な痛みを抱えてます。
フットワークの軽さも以前ほどはありません。
アルコールに対する耐性も段々と弱ってきています。
だから、以前の様にガバガバと飲むこともできないです。
もちろん、体力に自信のある人であれば別だと思います。
ある程度年齢を重ねてからの渡航であっても何も心配はないはずです。
私の場合、バカになることができたのは、まだそれを許容されるくらいの年齢だったからです。
一緒に暮らして同じ釜の飯を食うことにより、色んな国のワーカー達とも仲良くなれました。
そして、BBQの場で酔った勢いで自分自身を解放することができました。
だから、様々な思いで進路に迷いを感じている人に一言声をかけるとするならば、
海外に挑戦してみほしいということです。
もちろん、それがその人の心の奥底にある思いに従った判断と同じだったらばの話です。
■最終的に決めるのは自分自身
ワーホリをして仮に途中で「何か違うな」と感じても、それはそれで学びがあると思います。
でも、やらずに後悔したら、その先ずっとわだかまりを抱えることになるのではないでしょうか。
多くの人は年齢を重ねるごとに背負うべきものが、増えてくると思います。
なぜなら、心にブレーキをかけてしまう要因が多くなるからです。
具体的には、周囲の人たちとの人間関係でしがらみなどです。
それに年齢的、金銭的、体力的な面が大きいでしょう。
だから、総合的に考えて少しでも後悔しない人生を送ってほしいです。
だから、思い切って勢いに任せてみるのも、1つの手です。
思ってもみなかった出会いや紹介によって事態が好転することもあります。
私の様に全く考えていなかったという事例は良くないです。
しかし、考えすぎて萎縮してしまうのもよくないです。
これからの進路に悩んでいるならば、何を最優先にすべきなのかを明確にすべきです。
それを、自分の気持ちと向き合った上でしっかと行いましょう。
そして、後悔することのない選択をしたという自負があれば、素晴らしいです。
それは誰にも口出しされる筋合いのない立派な決断であるはずです。
これまで、あれこれと色々なことを述べてきました。
でも、結局最後にどうするのか決めるのは自分です。
周囲の人に言われて、もう少し様子を見るのも間違った判断ではありません。
とりあえず海外へ行ってみるのも、もちろんいいと思います。
ただ一つ言えるのは、決断を人任せにしてしまうと後悔する可能性が高くなります。
まずは、しっかりと考える訓練と習慣を身につけた方がいいです。
それができているのであれば、何も問題はないでしょう。
(少なくとも、ワーホリをしていた当時の私よりは・・・)
悩んだ末に自分なりの答えを導き出すことが大事です。
真剣に自分と向き合った人は、最善の決断ができたと誇れる幸福感を味わえるはずです。
自分自身への戒めの意味も込めて、そう思わずにはいられません。
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